冬の運動会
昨晩は、冬の運動会を見ました。
正確には、今様『冬の運動会』ともいえそうでした。といっても、原作はうろ覚えです。昨年、秋、NHK衛星第2放送で観た「BS思い出館」の向田ドラマは、1982年に放送されたものでした。今回は、脚本の田渕久美子さんも、役者陣も若返っていて、携帯電話で連絡を取り合う家族の姿が描かれていました。それでいて、いやそれだから、いえいえどちらにしても、「冬」という厳しい時に、「運動会」の徒競走のように、ピストルの音を合図に走り出そうと位置についた若者の姿や、血縁のあるなしにかかわらず見守っている大人たちがとても身近に感じられました。
しかし、家族というのは、父、母、子といった役割にとらわれてしまって、せっかくひとつ屋根の下に住んでいるのに、だからこそいっそう、窮屈な関係になってしまうのかもしれません。家族以外の人とは心を通わせることができるのに、なぜだかギクシャクしてしまう。わかるような気がします。帰る家庭があるからこそ、女の人が強くて明るいからこそ、男の人たちはわがままをやれたんだろうな、なんて思いましたね。あ、逆のケースもありますけれど。原作の向田さんは、私の母と同じ昭和一桁生まれです。生涯独身の、さぞかしりりしい人だったんだろうなぁ。惜しい人がなくなったもんです。田渕久美子さんに期待しましょう。
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コメント
見ました。見ました。
お正月はTV三昧でした。
みんなそれぞれ隠れ家を持っているんですね。
自分の場合はやはりblogかな。
田渕久美子さんは有名なんですか。
長谷川京子がいい感じでした。あはは。
最後は、携帯を置いていったよいうことは、
身を引くという意味でしょうか。
いずれにしても原作も読んでみたいと
思いました。
投稿: face | 2005年1月 5日 (水曜日) 午前 11時29分
追記。
長谷川京子のセリフで「なんかわかる気がする。彼女はその日その日の幸せが欲しかったのよ」というのが、切なくなるようで、共感できる言葉でした。
投稿: face | 2005年1月 5日 (水曜日) 午後 12時57分
faceさんは、長谷川京子さんのファンでいらっしゃるらしい。
私の場合、靴屋のおやじさんであるとか、元裁判官で大学教授の
おじいちゃんであるとか、いいなと思いました。ファザコン、
グランドファザコンなのかしらん。すいか色のマニキュアも
印象的でした。
投稿: melas | 2005年1月 5日 (水曜日) 午後 08時02分
貴方のお母さんと同年代のものです。
私は大の向田ファンなのでドラマは大抵見ていますが、今回のドラマの中で一番彼女らしさを感じたのは父親と親友の未亡人との交流の描き方でした。
私たちの時代の男女関係なんてあんなものでしたよ、人間どうしても自分の時代背景を重ねて見てしまうものだとつくづく思いました。
投稿: 老少年 | 2005年1月 6日 (木曜日) 午前 11時24分
わ、初めてコメントをいただいているようです。
老少年と名のっておられますが、いえいえ、ブロガーですから、お友達です。Blogのスタイルも同じですし、よろしくおねがいいたします。
で、向田ドラマです。父親と親友の未亡人。あの雰囲気は、私にもよくわかります。照れ屋さんなんですよね、日本の男性って。
さてさて、「老少年」と銘打たれたBlogを拝読させていただきましょう。よろしければ、これからも、お遊びにいらしてくださいね。
投稿: melas | 2005年1月 6日 (木曜日) 午後 07時33分