いちご摘み その9
首
モジリアニえがくところの女性像おもいだすとかいわれた首よ
屈
屈めないほど締め付けるコルセット 鯨の骨で出来ていたころ
褐色
褐色の肌の行き交うテヘランで牛乳を買う黄色い私
日野原
日暮れまで遊び呆けた野原には青大将でなく人が棲む
みな
始まりと終わりの日付そして姓みなそれぞれに合祀される碑
猫
しなやかな猫バスのあの停まりかた思い出させる伸びをした猫
口
母をして口から先に産まれたと言わせるほどにお喋りだった
日
春の日に落ちてくるから顔上げる か細く淡い温かい雨
遊
幾度でも引き算しては原っぱを心の中に遊ばせておけ
蘭
ドレスこそお下がりであれ花嫁の手に大粒の胡蝶蘭咲く
ややさんのいちご摘みへの投稿作品です
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