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2008年6月20日 (金曜日)

私の好きな塔短歌0806<若葉集>小林 幸子氏 選より

[敬称略]
・父の曳く空荷車に揺れ乍ら見し冬の星からからと鳴る(外輪清孝)

・演奏は始まらむとしてジャズ喫茶梁の鵝鳥に明かり入りたり(小山惇男)

・冬枯れの勾玉池に人絶えてうすき水面に時溜りゆく(吉澤ゆう子)

・「月の砂漠」流しつつ来る灯油車の男をりをり己も唄ふ(山室樹林)

・信楽の花入れ水に漬けやれば気泡ふつふつつぶやくやうに(伊藤芙沙子)

・「野々口」とふ姓彫られたる水筒は遺族の元へと引きとられゆく(加藤傳冶)

・スリッパは娘の歩幅ぬぎ捨てて急ぎゆきしか玄関にあり(川北千惠子)

・ああ三月 浅葱(あさつき)・若芽(わかめ)のお浸しを躯がみどりになるほど喰ひたし(浜崎 浩)

・人形(ひとがた)の日本列島に大小の川は流るる血脈のごと(江原幹子)

・嗅覚は辿りつきたりいちりんの沈丁花ふと置かれし机(田中 濯)

・泡ひとつまあるくふふみ時きざむ春の朝(あした)の化粧石鹸(相澤豊子)

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『塔』」カテゴリの記事

コメント

お久しぶりです。
塔の方々の短歌、楽しみに読ませていただいています。

実は私も結社に入会いたしました。
これから、一からいろいろ勉強したいと思っています。

また、今度、天野慶さんのトークイベントに出演させていただくことになりました。
「歌集喫茶うたたね」内でのイベントですので
お忙しいとは思いますが
お時間がありましたら、是非いらしてください。

投稿: てこな | 2008年6月22日 (日曜日) 午後 09時58分

本当に、お久しぶりです。
でも、ときどき、てこなさんのブログは
拝見......お、昨日の朝日新聞の、
穂村弘さんによる「短歌時評」.......
只今、拝読しました。
てこなさんの短歌が引用されてますね!

で、結社にも入られて......
「歌集喫茶うたたね」(てこなさんのブログに
詳細あり)、立ち寄れるかもしれません、
渋谷ですから、わくわく。

投稿: あきの | 2008年6月24日 (火曜日) 午前 06時55分

あきのさん、
ありがとうございます。
トークイベント、《親子短歌あそび会》の話、結社の話などもする予定ですので、
是非いらしてください。
私も、あきのさんにお会いしたいです。
「塔」の結社誌も、見てみたいので、もしいらっしゃることができて、お持ちいただけましたら、
是非見せていただきたいです。
よろしくお願いいたします。

投稿: てこな | 2008年6月26日 (木曜日) 午後 02時39分

てこなさん、お返事が遅くてごめんなさい。
緊急事態でも起きない限り、
立ち寄る予定です。
結社誌ですね。
了解です。

投稿: あきの | 2008年7月 1日 (火曜日) 午前 10時59分

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