塔09年6月号掲載歌
<作品2>黒住嘉輝氏 選◎
・初めての品川駅へ降り立てばビルの谷間にみっちゃんとなる
・遥かなる遺伝子たちに乾杯す二十一年ぶりのいとこら
・ナイーヴな少年の棲むオジサンの饒舌を聴く「ですから」多し
・居酒屋の昼なお暗く六葉は光の粒のやけに大きい
・写真館の店主の曰くこの場合強制的に発光させよ
・ムードのある撮ろうとしても撮り得ない写真と父は評してくれぬ
・土手に身を屈めて枯葉被りたる蕗の薹ここかしこに摘みぬ
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