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2009年6月14日 (日曜日)

塔09年6月号掲載歌

<作品2>黒住嘉輝氏 選◎

・初めての品川駅へ降り立てばビルの谷間にみっちゃんとなる

・遥かなる遺伝子たちに乾杯す二十一年ぶりのいとこら

・ナイーヴな少年の棲むオジサンの饒舌を聴く「ですから」多し

・居酒屋の昼なお暗く六葉は光の粒のやけに大きい

・写真館の店主の曰くこの場合強制的に発光させよ

・ムードのある撮ろうとしても撮り得ない写真と父は評してくれぬ

・土手に身を屈めて枯葉被りたる蕗の薹ここかしこに摘みぬ

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