塔2010年2月号掲載歌
<作品2>真中朋久氏 選
・すき焼きの鍋三つより湯気の立つ正月二日 朧となりぬ
・集まれぬ誰かのために寄せ書きをさせられたのは祖父の命なり
・床の間に柘榴の一枝飾られてその一粒の味を忘れず
・三代の足の行き交う階段や廊下を今は叔母のみ通う
・二階には赤子の我の横たわり祖父は子もりの歌を歌いき
・いだかれていし縁側にただ一人あるがままなる庭を眺める
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