塔2011年4月号掲載歌
〈作品2〉吉川 宏志氏 選◎
・日暮里ゆゆるゆる坂を登りきて友を見いだすぬばたまの闇
・月見寺の足元てらす灯火らの魂のごと蛇行しており
・ひさかたの光を浴びて秦琴と笙それぞれはおのこに添いぬ
・奏者らの背後の闇のあまたなる位牌も今宵客となるらむ
・赤き実を垂れハート型したる葉の構内に立つこれは飯桐
・そこここにパジャマ白衣の人のおりここは病気を思う建物
・循環器内科の四人部屋にいる四人の夫と妻われ一人
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