塔2012年5月号掲載歌
〈作品2〉花山多佳子氏 選
・笹塚の観音通り商店街灯点しごろは子供に還る
・八百屋にて葬儀屋までの道を問う橋を渡りてその彼方なり
・夕闇に建つ二階屋に看板のあり黒々と佐藤葬祭
・壺用の鞄あがなう和寒(わっさむ)の夜空の色か鉄御納戸は
・わたくしは父の遺骨と京都より鶴岡までを共に参らん
・父も居き水族館の闇に見しフライドエッグジェリーは海月
[3月号 栗木京子選歌欄評 伊東文氏] にて
・秋風の吹く待ち時間そびえたつシマトネリコも我もそよぎぬ
を取り上げていただきました。ありがとうございます。
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